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相続では、預貯金・不動産・株式・生命保険などの財産を調査する必要があります。

しかし、 「どこの銀行を使っていたか分からない」 「株式や保険の有無が不明」 というケースも少なくありません。

相続財産の調査は、次の順番で進めると効率的です。

  1. 自宅にある通帳、権利証、郵送物、契約書などを確認する
  2. 取引の可能性がある金融機関や保険会社へ問い合わせる
  3. 取引先が分からない場合は、各種の照会制度を利用する

預貯金や不動産などのプラスの財産だけでなく、借入金や未払金などの債務も併せて確認することが大切です。

相続財産を調査する主な方法と注意点について、杉並区荻窪の行政書士が解説します。

不動産の調査方法(登記事項証明書・名寄帳)

不動産の調査に役に立つ資料や方法には次のものがあります。

不動産の登記事項証明書
 (所有者の氏名・住所・持分、不動産の所在・地番、家屋番号などが記載されています。)
→不動産の所在や地番などが分からない場合は取得できません。

固定資産税の納税通知書(杉並区は6月に届きます。)
→固定資産税が課税されない不動産は記載されません。

権利証を探す
→紛失している場合があります。また、未登記の建物には権利証がありません。

名寄帳を取得する
→東京都の場合、共有物件は代表者でなければ載りません。

所有不動産記録証明制度
→請求時に指定した氏名・住所と登記簿上の氏名・住所が一致しない不動産は、抽出されない場合があります。旧住所や氏名の表記も確認して請求する必要があります。未登記の建物などは検索対象になりません。

預貯金の調査方法(銀行口座の調べ方)

預貯金は下記の方法で調査することになりますが、長年使っていない口座や金融機関の通帳レス化で把握することが難しい傾向があります。

タンスなどの通帳の保管場所の調査
→時間と労力がかかる。そもそも通帳が発行されていない場合もあります。

金融機関に個別に問い合わせ
→時間と労力がかかります。

メールや郵送物、パソコン・スマートフォンの利用状況を確認する
→金融機関からの通知などが手掛かりになることがありますが、端末やサービスにログインできず確認できない場合もあります。

相続時預貯金口座照会制度
→マイナンバーに紐付けられた預貯金口座のみ照会対象です。利用できるケースは限られます。

株式・有価証券の調査方法

株式の場合は、保有銘柄や取引証券会社が分からなくても、証券保管振替機構へ開示請求することで確認できるケースが多くあります。

証券会社からの郵送物を確認
→最近は郵送物を省略する場合も多くあります。

配当金の支払通知書
→配当金がない場合は届きません。

株主総会の案内
→議決権がない場合は届きません。

銀行口座の入出金で配当金、証券会社の入出金を確認する。
→記録がない場合もあります。

証券保管振替機構の開示請求
→非上場株式や、外国株式のみを保有する口座などは対象外です。

生命保険の調査方法

保険証券や通帳などを確認しても契約している保険会社が分からない場合は、生命保険協会の生命保険契約照会制度を利用できることがあります。ただし、すべての保険契約が照会対象になるわけではありません。

保険証券を探す。
→紛失や発見できない場合もあります。

保険会社からの郵便物を確認。
→保険内容の案内が郵便では来ない場合もあります。

通帳の入出金記録で保険料の支払いがないか確認。
→一時払いの場合は月々の保険料の支払いが発生しません。

故人の生命保険を調べる方法
→保険会社が分からない場合に利用できる照会制度について解説しています。

借金・債務の調査方法

未払いの固定資産税、住民税、医療費等の確認。

督促状やカードローンの契約書、クレジットカード利用明細などを確認。

信用情報機関に照会する。
→加盟している金融機関の種類によってCIC(株式会社シー・アイ・シー)、JICC(株式会社日本信用情報機構) KSC(一般社団法人全国銀行協会)があります。

見落としやすい相続財産

最近はネット銀行やスマホアプリのみで管理されている財産も多く、相続人が存在を把握できないケースも増えています。

特にネット銀行や暗号資産は紙の通知が一切届かないため、スマートフォンやパソコンのログインパスワード、二段階認証の設定状況が手がかりになります。生前にデジタル遺産の整理(デジタル生前整理)を行っておくことが重要です。

次のような財産や債務がある場合は、将来相続人となる方と生前に情報を共有しておくことをおすすめします。

・通帳レスの銀行口座、暗号資産、外資系金融機関口座、知人間の借金、名義変更していない不動産

遺言の有無を調査する

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よくある質問

相続財産の調査は何から始めればよいですか?

まずは、故人の自宅にある通帳、権利証、保険証券、契約書、金融機関や証券会社からの郵送物などを確認しましょう。取引先が分からない場合は、所有不動産記録証明制度や相続時預貯金口座照会制度、生命保険契約照会制度などの公的な制度を利用して調査する方法があります。

故人がどこの銀行を利用していたか分からない場合はどうすればよいですか?

まずは通帳やキャッシュカード、金融機関からの郵送物、年金や給与の振込口座、公共料金などの引落口座を確認し、利用していた金融機関を特定します。

利用していた金融機関がある程度分かれば、各金融機関へ相続人であることを証明したうえで、残高証明書や取引履歴などを取得して調査を進めます。

また、相続時預貯金口座照会制度もありますが、現時点では利用できるケースが限られるため、実務では個別の金融機関への照会が中心となることが多いです。

借金があるかどうかも調査する必要がありますか?

はい。相続では預貯金や不動産などのプラスの財産だけでなく、借入金や未払金などのマイナスの財産も相続の対象になります。督促状や契約書、クレジットカードの利用明細などを確認し、必要に応じて信用情報機関への照会も検討しましょう。

相続財産調査を行政書士へ依頼することはできますか?

はい。行政書士は、戸籍の収集や相続人調査、預貯金や不動産などの相続財産調査、遺産分割協議書の作成、金融機関での相続手続きなどをサポートできます。財産の種類が多い場合や、どこから調査を始めればよいか分からない場合は、専門家へ相談することで手続きを円滑に進めることができます。

まとめ

相続財産を調査する際は、まず自宅にある通帳、権利証、郵送物、契約書などを確認します。

取引先が分からない場合は、所有不動産記録証明制度、生命保険契約照会制度、証券保管振替機構への開示請求などを利用する方法があります。

預貯金や不動産などの財産だけでなく、借入金や未払金などの債務も漏れなく調査することが大切です。ご自身での調査が難しい場合は、相続手続きを専門家へまとめて依頼する方法もあります。

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武村裕行政書士杉並区荻窪で遺言・相続を専門にしている行政書士です。相続人を確定するための戸籍の収集や遺産分割協議書の作成。預金等の名義変更、解約はお任せください。「親切丁寧な仕事」をモットーにお客様一人ひとりと十分な時間をかけて、お話しをお伺いしています。遺言の書き方や相続手続きで不安なことや分からないことがある方は、是非ご相談ください。
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